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泳ぎすぎた夜のmasaのレビュー・感想・評価

泳ぎすぎた夜(2017年製作の映画)
3.6
台詞が全くない。

ダミアン・マニベル監督と五十嵐耕平監督が、2014年ロカルノ国際映画祭で出会ったことをきっかけに製作した、共同監督作品。
冬の青森に暮らす少年の小さな冒険譚が描かれる。
一面が雪に覆われた冬の青森。魚屋の父は毎晩夜中に起き、街の市場へ出かけていく。
6歳の息子は父の出がけに目を覚ましてしまい、そのあとふたたび寝付くことができなくなってしまう。
家族が寝静まる中、一枚の絵を描いた少年は、翌朝、いつものように学校へ登校する途中で、ふと道をそれ、いつしか電車に乗り、自分の描いた絵を父に届けるために魚市場へと向かう。

遠い昔、自分もそんな時あったかなと懐かしい感じにさせてくれる作品。台詞もなく一見退屈に観ちゃいがちだが、何となく暖かい。外は雪も降りメチャクチャ寒そうだ。
ナレーションが全くない「初めてのおつかい」みたいな感覚。おつかいではないが。

言葉がない分、少年や家族や人物の気持ちが坦々と伝わる。

そして、ジャケがなんとも美しい。
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