Marrison

過ぎて行け、延滞10代のMarrisonのレビュー・感想・評価

過ぎて行け、延滞10代(2017年製作の映画)
3.0
題名が、いかにも“花奈ちゃん映画”。今後はこの路線の(奇をてらった、かまびすしい)タイトリングはやめた方がいい。そりゃ楽しいことは楽しいけど、覚えにくいと結局みんな困るから。今回だって『夏子のダイアリー』や『好きとキライとtomorrow』とかでホントは充分。

“松本花奈監督作”。そういうネームバリューに群がってる商業軍団の大人たちは、伸び盛りの彼女をこれからどう育もうとしてるのかな。
それはまあ勝手にやればいいけど、私が一番言いたいのは、(彼女の作でないっていうなら)脚本家は彼女たちのためにもっと全力でシナリオ書けってこと!
イキのいい演技・演出には私、前半からだいたいずっとニコニコしたよ。井之脇さんのリアルっぽな男子同級生らしさが高ポイントだし、脇役の継母役と先生役もほどよく光ってた。でも、結局、観おわった時に、「若さ」という空気以外に何も残ってないんだ。「13歩」がどうしたこうしたっていうのが意味不明だし。
それでも花奈のオリジナルだっていうなら「作風をますます知った」と納得ニンマリもする。でも、わざわざほかの大人(小寺っていう男の人)が書いてるわけで。
「今夜死ぬ気で歌うから、死ぬ気で聴いてくれ」なんていうボーカリストの傲慢なセリフが出てきたけど、世の中そんなに甘くない。「死ぬ気で歌って、ようやく振り向いてもらえる」ぐらいが現実。オーディエンスに「死ぬ気」を要求なんて、、、、、、はぁ~。
シナリオだって同じ。死ぬ気で書いて、それでようやく、とりあえず観てもらえる。そんなもんよ。もっと毎回毎回「これが最後」と思って命を削ってシナリオというものは書いてほしい。(一つの映画に払う千円以上のお金稼ぐために私たち庶民がいったいどれぐらい働いてると思ってんの?)

途中で鳴ってた12弦みたいのがいい音だった。エンドロールの時のデュエットも幸福感が◎