「友罪」を観る。
なんでこれ今までスルーしてたんだろ。
いつのまにか気がついたらぐるぐるぐると頭の中で考えさせられてしまうことをそのまんま物語にされた感じ。
デトックス効果のない涙を絞り出された。
けど観てよかった。
「楽園」と同じ監督さんだ。なにをかいわんや。
ひとは、生まれながらにして、誰もが幸せにならなければならないと思うのです。
なんだかもうそれは今となってはよくわかんないんだけど、あまねくすべてのひとが幸せになって欲しいと思う。それは決してきれいごとではなく、自分自身の幸せを守りたいという意味でも。
控えめにいって地獄以外のなにものでもないこの世界において、なけなしの幸せをかき集めて、もうこれ以上ない、と満足して逝けるまで、ひとは死んではいけないと思うのです。
だからひとは、ひとを殺してはいけない。
幸せになるチャンスを、根こそぎかっさらってしまうことになるから。
じゃあでも、人を殺してしまったひとはもう、幸せになってはいけないんだろうか。
答えは、大多数のひとがイエスだろう。
自分の中にも、きっと当事者になったら決して許せない自分がいると思う。
当事者でなかったとしても、一度一線を越えたという事実が、否応なく不安と恐怖を想起させる。
許したい。でも許せない。許すべきだ。許したい。
ぐるぐるぐるぐる考えます。
償いとは、机上の空論にすぎないのか。
一度犯してしまった罪は、どれだけ向き合っても、戒めとなることはないんだろうか。
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる考えます。
夏帆は、どんな姿でもなにやっててもエロいなあ、と言いたいんだけどこの作品でそれ言っても説得力がない罠。