MasaichiYaguchi

友罪のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

友罪(2017年製作の映画)
3.8
キリスト教では「人は生まれながら罪深い存在」で、だから常に罪深い人間は時に様々な過ちを犯してしまうと説いている。
社会に格差が広がり、益々階層が複雑化した現代では、そこから置いてきぼりされたり落ちこぼれてしまった人々が恵まれなかったり、劣悪な環境で邪に取り込まれたり、又は悪環境で育まれた捻れた資質によって罪を犯してしまう。
ミステリー作家・薬丸岳さんの同名小説を生田斗真さんと瑛太さんのW主演で瀬々敬久監督が映画化した本作では、罪深い登場人物達が過去に犯した取り返しのつかない過ちを巡り、その罪と罰を群像劇で描いていく。
ある者は身分を偽って社会から身を隠すように生き、時に自暴自棄になって我が身を亡ぼそうとし、ある者は自らの幸せを手放し、ひたすら贖罪に費やしている。
自らの罪に苛まれている登場人物達は、恰も出口の無い暗夜行路を巡っているように見える。
ストーリーが進むに連れ、登場人物達は今迄目を背けていた自らの罪に否応なく向き合わざるを得なくなる。
私は自らの罪と真に向き合ったら贖罪だけに生きるのではなく、亡き人へ許しを乞いながら自らの人生を前へ歩んでいくべきだと思う。
ラストシーンから伝わる罪深い弱き者達の魂の繋がりが、その一助になればと願う。