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友罪の小のレビュー・感想・評価

友罪(2017年製作の映画)
3.6
重いテーマに、二枚目俳優、大物俳優の狂気じみた熱演というちょっと語りたくなる要素はあるものの、いまいちノレなかった。

益田(生田斗真)と鈴木(瑛太)を中心に、山内修司(佐藤浩市)や白石弥生(富田靖子)、藤沢美代子(夏帆)のストーリーがキレイに収束していくのでは…、と期待しながら観ていた。

結果としてみれば、重い罪を犯したり、被害を受けるなどして心に深い傷を負っている当人または関係者の群像劇と観るのが良さそうで、期待と違ったことがノレなかった理由かな。

ジャーナリストの仕事を断念して町工場で働き始めた益田が、鈴木と知り合う。人付き合いを避けている鈴木と少しずつ打ち解けていった益田だが、ある事件をきっかけに鈴木が7年前の連続児童殺傷事件の犯人なのではないかと疑いを抱く。

刑期は終えても加害者、被害者、またそれぞれの近親者の心の傷が完全に癒えることはなく、社会もその事実を消してはくれない。そうしたことに彼らはどのように向き合っていけばいいのか、人とどのように絆を結べばいいのか、そもそも絆は結べるのか。

答えがなく、想像することも難しいテーマだからか、それぞれが選んだ道を受け入れていくというような、すっきりしないけれど、それしか方法がないというようなことを描いた物語かな。

●物語(50%×3.0):1.50
・ちょっと拡散気味な気がする。

●演技、演出(30%×4.5):1.35
・俳優陣の演技はナカナカかな。

●画、音、音楽(20%×3.5):0.70
・重苦しい雰囲気は出ていたのではないかと。
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