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友罪のJINのレビュー・感想・評価

友罪(2017年製作の映画)
3.5
罪悪感に苛まれた人達ばかりが出てくるので重い。
自分なんかが生きていていいのだろうか?なんてことは、この自分ですらたまに思うぐらいなので、過去に罪を犯した人…それも殺人犯となると相当重い十字架だろう。
幸せになることも、笑うことすら許されないのか?考えさせられる。
社会はそう簡単には許してくれない。
罪を犯した本人は当然の報いではあるけども、それに巻き込まれた家族からするとたまったもんじゃない。
被害者家族だけでなく加害者家族も悲惨。
人を殺した奴に生きる資格があるのか?お前も死ねよ。
と、のうのうと生きてる様子でも晒せば叩かれるだけなのだ。

この作品を観てたら、生き直すということがいかに困難なことであるか、絶望に近いものを感じてしまった。
ただ、たった一人だけでも味方がいてくれれば、案外生きていけるものなのかもしれないとも思えた。
結局は罪悪感とどう対峙してどう生きていくかってことで、「償う」という形も様々なのだろう。
生きることにおいて一番大事なのは「今」ではあると思うけど、過去に重大な罪を犯せばその「今」を生きられなくなってしまうのだろうか。
結局は周囲が何を言おうと、罪を抱える意識も苦しみを自覚するかどうかも本人次第。
人間性が残ってるせめてもの証しなのかもしれない。
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