ニクガタナ

友罪のニクガタナのレビュー・感想・評価

友罪(2017年製作の映画)
3.5
神戸児童連続殺傷事件から材を取った、子供の死に関わる複数の親子の加害者目線の群像劇。観応えあって、胸に応えるサスペンスフルヒューマンドラマ。エロくて黒くて長い作品ばっか撮ってる印象で倦厭してた瀬々監督作品を初鑑賞。少年時代に二人の児童を猟奇目的で殺した男と、学友の自死に対し罪の意識にさいなまれる男との友情を瑛太と生田斗真がかなりの熱演。とにかく悲痛。中盤に一時幸せの予感を感じさせるが、後半の悲惨な展開に、罪や過ちを背負った者が幸せに生きることはできないの?とずっと眉間にしわ寄せて観てた。息子の自死を引きずり、病で死の際にいる母親の「言わないで、私もう死ぬんだから」と、無免許運転の自動車事故で3人の児童の命を奪った息子の罪を償い続ける父親の「家族をバラバラにしたお前が家族を作ってどうするんだ!」の二つの台詞が心に留まったのは本作を親目線で観ていたからだろう。一人の子として親として、これまでとにかく人様の迷惑にならぬよう生きてきて、事故も起こしたくないから車も運転しないので、本作を観て息子が今後何かしでかさないよう何かできんものか考えてしまうし、どうか誰かをいじめたり、いじめられたりしないで欲しいと願った。富田靖子に坂井真紀と昔好きだったアイドル女優達の老け具合もなかなか堪える。ショートヘアの夏帆が演じた役の薄幸具合がもう可哀想で観てらんない。彼氏に強いられてAV出演しちゃって絵に描いたような転落人生。絵に描かれた表情が可愛いくて切ない。彼女を地獄に堕とし続ける天然イジメっ子顔の忍成修吾のクソぶりが見事。寮の同居人である工場の同僚達は好感度下がったり上がったりまた下がったりで良い奴なのかロクでもないのか複雑。地味に細かく名優揃えてて感心する。要所にのみあてられた悲しみ湛える劇伴が感情揺さぶってきて困る。最後は共に後悔謝罪する友と友の邂逅?余韻を残す不思議な終い方。