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ザ・ボルトのhorahukiのレビュー・感想・評価

ザ・ボルト(2017年製作の映画)
2.9
強盗が襲撃した先の銀行で、中にいる奴らに反撃されちゃう系返り討ちホラー。

本作も未体験ゾーンで公開された作品。設定がツボだったんですけど、あんまり面白くなかったです…(^_^;)

あらすじ…
綿密な計画の元、とある銀行に襲撃をかけた主人公たち強盗集団。瞬時に制圧に成功し、あとは金を奪って逃げるだけ…となったが肝心の金がほとんどない。とある行員が地下の古い金庫の中にたくさんあると言うもんだから、早速1人を向かわせる。でもそこには何かが…。

設定は最高に好み。
最近良くある返り討ち系ホラーですが、襲ってくる奴らがなかなか意表をついたメンツ。従業員の家族構成調べたり、近くで火事起こすことで警察たちを手薄にしたりと色々としっかり計画練ってただけに想定外な奴らの襲撃は少し可哀想になってきます。しかも、お金は店内にほぼ置いてないしで踏んだり蹴ったり。まあ強盗だし文句言えないっすね。

襲ってくる奴らの演出もなかなか良かったです。地下の暗闇の中、ふと横を見ると暗闇のせいで顔が見えないけど、いつの間にか誰かが立っている。それが目をそらす度に増えていく。監視カメラによる映像と目視の対比もありきたりですが良かったです。あと、頭陀袋をかぶせて拘束した行員たちの中に、いつの間にか自分たちが用意したものではない頭陀袋を被った者が紛れ込んでいたりするのも良い。そういったさり気ない演出はすごく好み。

ただ、その後が一気に失速してしまった印象。奴らは何かしらの意志の元動いてるはずなのにその意図がイマイチ見えて来ないせいで、どこに危機感や緊迫感を感じて見れば良いかが掴めず、結局ただのびっくり箱的な役割しか果たせていないのが残念。そのせいで恐怖感もほとんどない。ただ出しとけばいいってもんじゃないよ。

奴らは最初以外は積極的に襲ってくることもしないし、外には警官、内には奴らって感じで強盗にとっては『ザ・ヴォイド』のような絶望的状況なのに、奴ら側の存在感が薄いのであまり盛り上がらない。外の警官は強盗の中の良心の象徴だし、内の奴らは自分だけでなく仲間全員を死の危険に晒してでも金が欲しいというエゴの象徴。ある意味、そういった内面の葛藤を象徴するようなシチュエーションにもかかわらず、そこも放ったらかし。

もう少し脚本をしっかり練れば面白い作品になったと思うので、勿体ないな〜って思いました。ラストのネタバラシでも「?」が増えるだけだったし。せっかくの良い設定をしっかり活かして欲しかったです。