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My Friend Dahmer(原題)のMTMYのレビュー・感想・評価

My Friend Dahmer(原題)(2017年製作の映画)
3.8
史上最悪の連続殺人 食人鬼とすらなってしまったジェフリー・ダーマーの青年期。

両親からの身体的な虐待はなくとも、
微妙な距離感の父親、メンタルの母親のもとに生まれ、精神的に疎外感を与えられたりする劣悪な家庭環境、

孤独感と
承認欲求、
性や交友、
そして 倒錯した愛に、死への興味。

「親友がいたらいいのに。」

そう”親友たち(仮)”の前で呟くジェフが欲したのは、
きっと、そっと自分のそばにいてくれる奴だった。何も言わずに、ただずっと自分の傍にいて、自分と一緒にいてくれる…

その最適な相手が、
“息の根を止められて思考力をなくした人間”になるにはそれほど時間はかからなかったのだろう。


決していいとは言えない 彼の育った環境や、
認められない同性愛の予兆、
自己とのどうしようもない葛藤。

同情的な視点を煽ってくるも、
観る側には あくまで”独りの変人”として距離を置いてくる感覚が興味深い。

それがまた題名の”MY FRIEND”の部分にも繋がってきそう。

独りの青年が、シリアルキラーになっていく様をバイオレンスに見つめるというよりも、
より心情にフォーカスすることで、
血生臭さよりももっと得体の知れない恐怖の匂いがした。
そういう点で、好感が持てる作品でした。

なにより、ロス・リンチの怪役ぶりがすごい。
アレックス・ウルフに関してはもうナット・ウルフでしかなかったです。笑

ジェフリー・ダーマーについては、私はほとんどなにも知識がなかったので、
逆にいろいろよかった気もします。

そんな人がいたのですね…

こわいですね…。
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