OneEyedJOKER

ブラッド・スローンのOneEyedJOKERのレビュー・感想・評価

ブラッド・スローン(2016年製作の映画)
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本作のリック・ローマン・ウォー監督、ボランティアの仮釈放監察官として刑務所に2年潜入取材したそうな…。

そんなこんなで夢のような映画だった。

出演者はジョン・バーンサルを始めとするコクのある俳優ばかりでしっかりマッチョなボディを作り上げているし、成り上がりモノとしてのストーリーも燃えるし『隠し持った刃物でサクサク刺す』という戦闘描写もリアルで楽しい。

本物のギャングが参戦したという刑務所の乱闘シーンもリアルさを湧きたやせている。

最もテンションが上がったのは『コンビクトコンディショニング』描写だ。

鑑賞前に思っていたのは、主人公が自分の仕事の関係で権力的な何かにはめられて無実の罪で収監されるのかと思っていた。

それで、厳しいムショの中で生き残り、妻子のいるシャバに戻るために塀の中で権力を手にせざるを得ない状況下だったのかと思っていたりしたのだがそれは違った。

ネタバレするので記載は避けておく。

主人公は単なるインテリ野郎かと思いきや、ムショに入れられた初日からけっこう生き抜くすべを心得ていてなりあがっていく。

この辺の覚悟は凄いとは思うものの、悪の世界で生きたことのない人間があそこまで簡単に変われるもんなんだろうか。

最近の刑務所ものでは【暁に祈れ】を鑑賞しているが、人間窮地に追いやられると、
ぶっ壊れるか、生き抜く術を身につけ自分のものにするかどちらかなのだろうと
改めて思ったりしたりして。

自分の生き抜く術は自分で決めろと訴えかけるような本作品。
アクは強いが素直に面白かった。
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