マクガフィン

コードギアス 反逆のルルーシュII 叛道(はんどう)のマクガフィンのレビュー・感想・評価

3.1
神聖ブリタニア帝国に占領された日本を舞台に、国を追われたブリタニアの皇子が、レジスタンスとして戦う姿を描く劇場版3部作の第2弾。アニメ未見。

第1弾を鑑賞したけど忘れたことも多く、序盤に少しは説明があると思いきや全くない。只でさえ事前準備がない上に内容量と密度がテンコ盛りのキャパオーバーで置いてけぼりになる。情報量が多いので次作の第3弾で纏められるか心配になる位で、映画化にあたりキャラを減らした方が良かったと思いつつも、結局後から分かることも多いので、スピーディーな展開は悪くはないのだが。
逆に考えると客に媚を売らないスピードなので、アニメ見ていた人は面白いのでは。

第1弾は主人公目線だが、第2弾はスザク目線で世界観の広がりと、主人公の成果主義と相反するスザクの過程を重視するような対象は、交錯するが想いが交われない感の説得力に繋がり、次第に追い詰められていく主人公の「白刃前に交われば流矢を顧みず」感も良い。
主人公の能力はチート過ぎると思いつつも、その上を行く能力が現れたことには苦笑い。

シーンを切り取って貼り付ける行間の隙間が空くような総集編という感じが少ない編集に好感だが、第1弾に比べると若干粗さが気になった。
アニメで使われたシーンと新規の戦闘シーンの画質の違いからくる日常と戦闘のギャップを表しているようで、それはそれで良かった。

どうしても第1弾と第3弾の繋ぎ感は否めないが、それでもキャラの熱量や映像や音響の迫力は相変わらず高く、アニメならではの哲学論争も面白い。
第3弾は相関図と簡単なあらすじを確認してから鑑賞したい。