シネマ小僧

去年の冬、きみと別れのシネマ小僧のレビュー・感想・評価

去年の冬、きみと別れ(2018年製作の映画)
5.0
「食わず嫌い」「先入観」で物事を決めつけてはいけないことを本作を鑑賞しながら思った。若い世代に人気が高いトレンディー俳優を揃え、事務所の力を行使した映画と決めつけていた。「まぁ~B級の上がいいとこかな?」を見事に覆すスリリングで計算されたカメラワークに才能を感じ、最後まで息をつく暇も与えない演出に舌鼓を打つ。スクリーンの隅々まで緊張感でいっぱいの画面構成に心地よい映画酔いを浴びながらデビット・リンチを想う。この監督ただモノじゃないな!と。もちろん原作が全てだが、その原作を超えるために血反吐をはき奮闘したであろう監督の勝利である。脚本家、音楽家、撮影カメラマン、美術スタッフ、その他大勢の映画製作関係者に拍手を贈りたい。※監督作品『脳男』の続編をずっ~と恋焦がれ待ちわびています。
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