りお

去年の冬、きみと別れのりおのレビュー・感想・評価

去年の冬、きみと別れ(2018年製作の映画)
3.5
「観た人全員、ダマされる」ー
予告編の強気なこのキャッチフレーズが印象的だった今作。
「衝撃のラスト!」
「誰も想像出来ない大どんでん返し!」
「ラスト15分、あなたは絶対に騙される」
・・・みたいな宣伝文句の映画は観る前にどうしてもハードルを上げてしまうので期待外れに終わることが多く、公開初日はとりあえず様子見。
初日に鑑賞した方のレビューがハードル上げ上げな宣伝文句の割にことごとく高評価だったので、早々に観に行ってしまった。
結果、キレイに騙されました。
まず、のっけから宣戦布告とばかりに第二章の幕開け。
確かに第二章の前にも1シーン挟んでるんですが、第一章とするにはあまりに短すぎて小説でいうところのプロローグ的な扱いが妥当。
とすればわざわざ第二章と銘打って始まる本編は時系列でいうところのエピソード2であるから・・・
みたいな考察をしながら楽しむのもまた一興。
個人的にはミステリーやどんでん返しものは素直に騙された方が一番楽しめると思っているので、深く考えずに鑑賞するのをオススメしたい。
ストーリーは新進気鋭の若手ルポライター(主人公)が猟奇殺人事件の容疑者である天才写真家に密着し、真相に迫っていくうちに、いつしか主人公の周辺に危険が及ぶ、という一見ありきたりなものですが、結末を知ってしまうともう一度見返してみたくなるほどよく練られています。
出てくる人物がとにかく謎に満ちていてそれを小出しにしてくる展開に妄想力をかきたてられているうちに真相が遠のいていく、とでもいいますか。
全ての真相が明らかになったところで今作のタイトルを思い返した時、鳥肌が立ちました。
これ以上ないタイトルですよね。
ある意味このキャスティングも罠だろうなあ。
胡散臭い役をやらせたら、なメンツをメインキャストに据えられたらねえ笑
・・・うん、これ以上は言うまい。
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