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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜の2MOのレビュー・感想・評価

3.5
今からたった40年前、ソウルの春にはじまったデモクラシーの息吹を、“平凡な韓国人”を象徴化する名優ソン・ガンホと共に追体験する。若々しく、荒々しく、未熟さゆえに愚直な民主主義への傾倒、その青き理想主義への熱量は、現在にも新たなムーブメントの起こりうる韓国社会に持続している。

極東の隣国同士、極めて似通った深刻な社会問題を抱えながらも──すでに若者ほど保守化せざるを得ない日本とは対照的に──彼の国にはその閉塞感を打破すべく「希望」がまだ残されていると感じられる所以でもある。
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