ジェイD

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜のジェイDのレビュー・感想・評価

4.4
BSで放送してたので改めて視聴。ミャンマーで軍事クーデターや紛争が起こる中この時期に放映することに驚き。でも意味がある、とても。

まずご存知の通り、本作は予告ポスター詐欺も良いところな衝撃的なノンフィクション映画である。光州で起きた軍事クーデターを取材しに来たドイツ人記者を現地へ送り、そして帰すべく1台のタクシーを走らせた運転手の物語である。そこで起こる出来事は悲惨で残酷極まりない軍の攻撃…。

ラストのカーチェイスはさすがに映画の演出だろうとは思うが、実際の市民たちの思いや願いを『人を乗せるタクシーとその運転手たち』が思いを乗せて体現する非常にエモーショナルなシーンであると感じた。

この事件について映画鑑賞後に調べてみることをお勧めしたい。当の本人たちはすでに亡くなっており、キム氏の息子さんが話すインタビューなどもある。ノンフィクション映画はその映画で知ったこと、伝えられたことを当事者でない自分たちが学ぶことで完結する。
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