KOU

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜のKOUのレビュー・感想・評価

4.8
結論から言って、めちゃめちゃ傑作です。
今年公開された映画の中でも間違い無くベスト級の作品でした。

1980年に起こった光州事件。韓国による大量虐殺。光州を他の都市から隔絶し、デモに対して韓国による過度な抑圧と粛清。日本からやって来たドイツ人記者と彼を運ぶことになったソウルのしがないタクシー運転手が光州の現状を探る。

全編を通してかなりシビアなテーマを扱っているはずが、所々笑えるコメディタッチの演出。オフビートなタッチではなく軽快でコミカルな笑いであり、しかもそれが映画の中で違和感なくしっかり渾然として共存し合えてる構成の神がかり的な巧さ。
終盤まで本当に非の打ち所がない。

キャラクターの描き方も見事で、必要最低限の型枠を其々が持っているため、キャラクターが抱く喜怒哀楽の感情に対しての説得力と整合性が半端じゃない。

タクシー運転手という設定を只のガイド役で終わらせず、後々に繋がる決定的な見せ場でフル活用する韓国映画特有のちょいやり過ぎ感もとても好感が持てるし、好きなシーンです。

この事件について興味が湧いたし、ここまで感情を揺さぶられ続ける映画体験は久しぶりで最高でした。
劇場でやっている内に間違いなく鑑賞はマストです!!最高!!!
バディ物としてもオススメです。