ジャージャー

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜のジャージャーのレビュー・感想・評価

4.1
久しぶりの韓国映画とソンガンホ。

世界の残酷極まりない真の姿を目の当たりにした一般市民が自分自身の本当の役割を知り、利他性に目覚める。この映画は更にその役割を知った彼が大きな選択をするというシーンを印象的に描く。正直父子家庭という要素は邪魔じゃないかと思ったけどここで主人公が正義に対して自分の命だけでなく娘のことも天秤にかけるので、彼のした選択がいかに大きなものだったのかが痛いほど伝わった。
今思えば映画前半部に「your choice!」って言って、"選択"というものをギャグにしていたのは後半の展開への布石、もしくはテーマの暗示だったのかも…

作中登場するドイツ人記者は実在の人物がモデルだし光州事件という実際の事件を元にしているとは言え、あの大学生のくだりやラストのカーチェイスなどかなり映画的に脚色されてる。
展開がドラマチックなのに主人公とドイツ人記者の友情が少しドライだったので、そこはもっと誇張して熱い物語にしても良かったのではとも感じた。

といっても実際に過去に起こった歴史的な事件を題材に普遍的なメッセージを持って作られたということは大きな意義があるし、そんな社会派映画が記録的大ヒットするなんてやっぱり韓国は映画大国なんだなーと思った。