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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜のレクのレビュー・感想・評価

4.5
タクシー運転手視点から光州事件の目撃者として触れることとなる実話ベースの物語。
コミカルな雰囲気からシリアスな展開へと暗転するバランスが非常に秀逸で、人情味溢れる雰囲気と何処か不穏な空気が全体を包み込み、二つの意味で心を締め付けられる超傑作。

当時の軍事政権の弾劾、一般人への弾圧、韓国が民主化となった遠因でもある光州事件。
いくつか映画化もされてきている題材であり、地域性の強い韓国の汚点、生々しく重苦しい扱いにくいテーマではあるがそれを極上のエンターテインメントとして作り上げている。
"真実"と"事実"を伝えることの重要性を説くこの作品とこの作品を手掛けた韓国映像作家には脱帽した。

自分自身もそうですが、韓国の若者でさえも当時、何が起こったのかはあまり深くは知らない現状です。
光州事件での民衆の蜂起、これがなければ民主化されていなかった可能性も考えられる。
犠牲となった方々を賞賛するためにも、この作品をより多くの方に観ていただきたい。
そして軍事独裁の恐怖と人々の勇気を肌で感じてもらいたいです。