TSUTAYAさんの店頭でレンタル作品をチェックしていた時にソン・ガンホの屈託のない笑顔をジャケット写真で見てヒューマン・コメディを想像してのレンタルでした。
ところが、鑑賞を始めて全くの違う内容に驚きました。九州・博多から高速船で二時間余りで行ってしまう韓国で起きた悲惨な事件を実話の題材にした哀しいドラマでした。
１９８０年に韓国・広州で起きた軍隊による民衆への弾圧事件。全世界に衝撃を与えた事件の取材に訪れたドイツ人ジャーナリストの取材協力に応じたタクシー運転手の奮闘をドラマ化した作品でした。
１９８０年と言えば私も既に社会の中で自分なりに努力していた時代で昔の事ではないのです。お隣の韓国でこの作品の題材の事件があった事は記憶には有りますが詳細を知る事は今作品で初めてでした。
韓国のクーデターとも言える軍事政権下で起きた事件なのでしょうが、果たして他国の事象で済ませてよい事なのか？と改めて感じてしまいます。
最近の国会中継を見ていても最大勢力を誇る与党による国会運営。少数意見による指摘に対する全く的を得ていない答弁を繰り返し議事進行を図り押し切ってしまう。
そんな独裁政権と思えてしまう現状を改めて憂いてしまった印象が残りました。
