初めての韓国映画。恥ずかしながら、40年程前まで、韓国が軍事政権だったという事すら認識してなかった。そしてこんな地獄絵のような内乱があったことも、もちろん知らなかった。
前半はコミカルで、出てくる人みんな情があって温かい。主演のソンガンホ、名前は聞いたことある程度だったけど、感情を出しすぎない抑えた演技がとても良かった。
対照的に、人間味を全く感じさせない軍隊。国民に銃を向けることに抵抗もないような映像になっていた。あまりの激しさに期間限定で兵役やってるんじゃないの？ここまでか？と衝撃を受けたけど、この頃はもしかして兵役ではなく、職業軍人だったのだろうか。私が無知すぎて自国の中でここまで戦うことが理解できなくて頭がクラクラした。
ちょっと美談すぎる気もするけど、今、この映画が韓国で作られたことが凄い。外部との交通、連絡を断てばなにをやっても許されるような恐怖。どこからも助けが来ない絶望感。この記者がいなかったらこれだけの事件がなかったことにされてしまうのだろうか。情報統制の恐ろしさをつくづく感じた。
