タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜の作品情報・感想・評価

「タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜」に投稿された感想・評価

taka181

taka181の感想・評価

4.0
骨太な映画だなと。シリアスな描写と感動誘いとコメディ風味とのバランスが秀逸。100年以上前だけが歴史じゃない、ですよね。
Akinorider

Akinoriderの感想・評価

4.5
お隣の国でこんなことが起きてたなんて。
それを知らせる人がいないと、知られることはない。そしてそれを助けようとした一般市民たち。

とりあえず日本のタクシーの運転手のおっさんたちは全員これ観た方がいい。
1980年の韓国光州で実際に起こった、民主化を求めるデモ隊と政府軍の衝突「光州事件」
一般市民にまで軍の暴行が及ぶ実態や、正確な死者数などは政府の検閲によって隠され、一帯の内情は闇のベールに包まれていた

ドイツ人記者のピーターは、記者仲間から光州の噂を耳にし、単身での潜入取材を決意
光州への足を探していた彼は、ソウルで本作の主人公、タクシー運転手のキム・マンソプ(ソン・ガンホ)と出会い、キムはピーターが支払う高額な運賃欲しさから、彼のドライバーを引き受ける

しかし、道中の検問や、光州で行われる軍の暴虐を目の当たりにしたキムは、軽い気持ちでピーターを乗せたことを後悔、ソウルで待つ娘の顔も頭によぎり、一度は報酬を受け取らずにひとりで帰ろうとするが…

---

めちゃくちゃよかった…

強烈に政治的な舞台背景ながらも、それを政治に無関心な気のいいタクシー運ちゃんのソン・ガンホ視点で見る距離感がちょうどいい

光州に実際に入り、そこで暮らす人たちと触れ合って、生身の人間の苦しみを理解し、それを世界へ報道しようとカメラを回すピーターの使命に徐々に感化されていく

主演のソン・ガンホがとにかく素晴らしすぎる
娘の靴を奮発して買ったあとのシーン、あれは泣けたな〜…
ポスターの笑顔も最高

タクシーがちゃんと終盤までキーアイテムとして活躍するのも、タイトルに意味を持たせていて良い

これは傑作ですよ
bastian

bastianの感想・評価

3.7
パッケージと映画の前半はちょっとコメディぽいが後半はかなり重いノンフィクションもの。
全体を通して見ると面白いし評価が高いのもうなずける。
ただ、史実のタクシー運転手がどんな人たちかわからないが、史実にしてはちょっと脚色しすぎてる感じがあるし、フィクションにするにはちょっと弱い気がする。
ご飯を食べるシーンが多く、とても美味しそうに食べるので見ていてお腹がすく。
ギンレイホールで観た、久しぶりに韓国映画の良作を観た、これが事実なのがね、悲しい事件
NAOKI

NAOKIの感想・評価

3.7
韓国ではなく中国の…いや…まだ中国に返還される前の香港での話…

おれが仕事で香港に住み始めて3年目に、中国で天安門事件が起こった。

英国植民地であった香港の人達の反応は激烈だった…
「だって中国人に中国人が銃を向けたんですよ!そして中国政府はそれを隠蔽しようとしている!」おれの会社の香港人スタッフたちは目を吊り上げておれに訴えた…
日本では戦車の前に立ち塞がる一人の市民の姿がニュースで流れて有名になったけど…香港人たちが言うには虐殺が行われている…と言うのだ。
中国はその事実を外国人記者たちを閉め出して世界に報道させまいとしている!

次の日…香港の人達は原色の服を避けみんな黒ずくめ…つまり喪服で出勤して町は異様な雰囲気になった。
朝…テレビでそれを見たおれはグレーのスーツしか持ってなかったので黒い布の喪章を腕につけてオフィスに出勤した。

オフィスにいる大勢の香港人スタッフが血相を変えておれの方にやって来るのを見て肝を潰した。

おれは握手攻めにあったのだ。
「日本人であるあなたが私たち中国人のために喪章つけてくれて…ありがとうございます!本当にありがとう!」みんな涙ぐんでいる…まだ若かったおれには衝撃でした。

この天安門事件をさらに9年ほど遡った頃に起きたのがこの映画で描かれる韓国の「光州事件」
光州で始まった市民の民主化運動に軍が武力による鎮圧を行った。
韓国人が韓国人に銃口を向けたのだ。

史実にどこまで忠実なのかは分からないけどこういう事件があったのは事実…
ドイツ人記者とタクシー運転手の話も実話だ。

最初はコミカルな感じで始まるのだが後半は事件の通りシリアスな展開に…
それを演じきるソン・ガンホが素晴らしい!共演の光州のタクシー運転手を演じるのが「コンフィデンシャル/共助」で南のブサイク担当だったユ・ヘジン…良かったなぁ。

ソン・ガンホはおれが一番好きな韓流俳優かな?
「殺人の追憶」からずっとお世話になっております。
タクシー運転手である彼は客がいないといつもカーラジオから流れる流行り歌を熱唱している。
後半…難を逃れたあとやはり大声で歌いながら帰途につくのだけど途中から声をつまらせ泣きはじめ…車は停まる…

何事にも中途半端でヘタレナダメダメ男が心に芽生えたちっぽけな男気を振り絞るシーン…

車をUターンさせるときおれは泣きましたね…
ソン・ガンホでなければ出来なかった名演だと思いました。

中国と韓国の黒歴史…

日本は大丈夫だろうな?
日本でも憲法9条がらみの強硬法案決定に国会議事堂の周辺に市民が集まって大騒ぎってありましたよね…
言ってみればあそこに機動隊か自衛隊が出動して銃器を使用して鎮圧する…みたいな事だからね…
ついこの前まで日本でも学生運動で似たようなことは起こってた…

この映画を観て天安門事件ともうひとつ思い出したものがあった…

「シン・ゴジラ」である。
今年なくなった大杉漣さんがちょっと頼りない総理を演じていて…自衛隊の作戦中…避難が完了していないのを知り叫ぶ…
「中止だ!作戦中止!何があろうと自衛隊の銃口を国民に向けることは出来ない!中止だ!」
いつまでもこうあってくれよ…と祈りたい。

この映画にもソン・ガンホたちを見逃して逃がそうとする鎮圧側の兵士も出てくる。

韓国にしても中国にしてもどこの国であろうとほとんどの人々は平和に暮らしたいと願っていることは違いない…

なのに世界中で紛争はなくならない…
不条理な死と暴力は映画でたっぷり描いていただいて…現実からは少しでも減らしていただきたいものです…

「中止だ!作戦中止!何があろうと自衛隊の銃口を国民に向けることは出来ない!中止だ!」
韓国語で観たから何行ってるか全然わかんないのにみいった
STAR坊主

STAR坊主の感想・評価

4.1
1980年5月。
韓国史上、最大の悲劇となった光州事件。
あの日、真実を追い求めたひとりのドイツ人記者と彼を乗せたタクシー運転手がいた。

こないだみた『1987、ある闘いの真実』のような感じで民衆の反政府蜂起。デモ参加者約20万人で、全政権を握る軍が市民を暴徒とみなし銃弾を浴びせた。韓国の黒歴史。
(´・ω・`)凄いよね報道を世界に発信するために危険地帯に乗り込む記者、はじめはお金のためだったが最後まで記者と共に闘ったタクシー運転手。
そして、光州の人達の優しさと強さに感動だった。
特に若い学生たちが立ち向かう姿と怪我人を助ける地元のタクシー運転手。
ドイツ人記者をみなで国外に脱出させて世界に発信してほしい希望を託す人々。

命を懸けたあの頃が今という時代に繋がってるんだろうね!
>|