さわだにわか

小さき勇者たち 〜ガメラ〜のさわだにわかのレビュー・感想・評価

4.0
ぼくは昭和ガメラも平成三部作も楽しめるノンポリのガメラバイなので子供向けでも別に構わないんですが最後の人間の盾はそれはねぇだろってちょっと思ったよね。
そこが物語のクライマックスなんだっていう。最大の見せ場、ガメラじゃなくて子供に与えちゃうんだっていう。それでガメラより小さき勇者たちが先に来るのか、タイトル。
でも子供向けも甚だしい昭和ガメラだって子供はあくまでガメラの闘いをサポートする役で、クライマックスは怪獣バトルだったと思うんですよね…。

そこを除けばわりと楽しめた映画で、子供と幼体ガメラの情緒的交流に幼馴染の病をなんとなく絡めた雑な感動シナリオも、志摩の美しいロケーションと津田寛治&寺島進の「ソナチネ」組、死ぬほど初々しい夏帆の好演で結構見れてしまう。

敵怪獣ジーダスは登場の動機も個性も乏しくてせっかくの毒々しいデザインが勿体ない、成体ガメラはつぶらな瞳に怪獣の迫力がなさ過ぎる、だいたい怪獣映画なのに破壊の光景が弱すぎると思うが、倒れたガメラを食い荒らすギャオスの群れがやたら禍々しかったり、民族音楽を取り入れた音楽がガメラに祭神的なイメージを与えていたりというのは面白い趣向だったように思う。
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