悠

犬猿の悠のレビュー・感想・評価

犬猿(2017年製作の映画)
4.0
【愛憎が、溢れ出す。】

血縁、犬猿。兄弟って難しいよなぁ、当たり前に一緒だし離れないんだろうと思っている。近い。近いけど、あなたが居たからこその人格形成であって、生きてきた軌跡は成長するほど開いて、違うの当たり前で。なのに、比較される理由はあってしまうわけで、自分もそれは腑に落ちてしまって。「お兄さんみたいにバカじゃなくて」「確かにゆりあさんはこういうところあるかもね」ん?待って「でも兄貴も」「お姉ちゃんって」他人じゃないから、他人から言われたことには納得がいかない、そうじゃないと声をあげたくなる。それは、血縁者への情なのか愛なのか、自分への擁護なのか、問われると分からないのかもしれない。愛憎、、

キャスティングの妙。芸達者揃いで、劣等感と優越感の各々異なる表現が凄かった。
悠