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鈴木家の嘘のMCATMのレビュー・感想・評価

鈴木家の嘘(2018年製作の映画)
3.5
母親に長男の自殺を隠すための嘘をつき続ける、というどの角度で見ても地獄しか待っていない物語を、なんとか救いのある形に着地させようとした監督の努力。全体に流れる場違いなコメディムードも、その悲惨さを隠すための家族の滑稽な奮闘をなぞったものとして捉えると違和感なかった。けど、漏れてくる悲惨さ。特に、妹が抱えた闇は凄まじいものがあるはずで、それをほとんど言葉に出さずに演じきった木竜麻生さん、初見だけど凄く良い俳優さんだと思いました。コウモリの件も見事で、あそこらへんが物語的にはピークなのに、エモーショナルな展開はかなり後にピークを迎えるという歪さがプラスに取れるかどうかが分岐点な気がします。イブちゃんの件も、大いなる余白として横たわってて、見た人と話したいポイントではあるよね。
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