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鈴木家の嘘のmiyagiのレビュー・感想・評価

鈴木家の嘘(2018年製作の映画)
4.5
去年3回ぐらい見に行こうとして、でも話題にのぼってなかったのでスルーし続けた今作。
キネ旬での高評価に後押しされて鑑賞。

結論としては、なんでもっと早く観なかったのかと後悔する出来の良さ。
扱うテーマが刺さったこともさることながら、かなり面白いと感じた。

とにかくカットの積み重ねが丁寧で、冒頭のアバンもショッキングながらも必要最低限だけ見せてあとでちゃんと回収してるし、構成の仕方がめちゃくちゃうまい。
「菊とギロチン」に続けての、木竜麻生の演技が抜群で、特に長回しで兄に対して手紙を読むシーンは素晴らしい。

あと、細かいが小道具も日常生活をちゃんと意識して、おたふくソースや雪印の牛乳、サントリーの烏龍茶に金麦と、そのまま使っていたのに好感が持てた。
どうも作りの小道具だとフィクションを感じさせるので、こういう姿勢も素晴らしい。

コミカルとシリアスの使い分けも緩急が付いててよかった。
助手席の窓ガラスの回収もちゃんとしていたし、明星さんの音楽も素晴らしかった。
とにかく良かった点を挙げるとキリがない。

監督の野尻さんは40過ぎまで助監督をしていて、今作でデビューの苦労人。
続けることの大切さを教わった気がする。


惜しむらくは、木竜麻生が新体操の練習をしながら当日を回想するシーンで絶叫してしまったことと、最後の方の霊媒師の件がいらなかった。
あと、ひきこもりのはずの兄がどうやってソープに行ってたのかもよくわからなかった。
ピークをもってくるのも少し早かったかなー。


とはいえ、まだ観てない人には是非観てもらいたい一本。
2018年の家族もので言えば、「万引き家族」に全くヒケをとらないと感じた。


2019劇場鑑賞22本目