鈴木家の嘘の作品情報・感想・評価

「鈴木家の嘘」に投稿された感想・評価

ryac

ryacの感想・評価

3.7
いびつで生々しく、それでいてどこか幻想的なホームドラマ。
母のために嘘をつき通そうとする父と娘と叔父。登場人物みんないい面だけでなくどこか嫌なところまで描かれていて、見ていて息苦しくなる。だからこそ人物それぞれの葛藤が身に染みて理解できたし、鈴木家の物語がどのように着席していくのか、じっと見守りたい気持ちになれた。

アバンタイトルの、母親が息子浩一の自殺を発見する場面は台詞ではなく画面で母親の心境を淡々と描写する名シーンだと思った。

序盤はユーモラスな雰囲気が続くも、なぜか割れている車の窓や、手元から遺骨をゴトっと落としてしまう気まずいシーン、音楽のかかるタイミングなど、どこか不穏なオーラが漂う。
分裂してしまった家族をどうにか一つにつなぎ止めようとする、延命治療のような振る舞いに翻弄する鈴木家の人々は懸命ながら痛々しく、それでいて過度に肩入れさせるのではなく、どこか突き放したような、どこか淡々とした描かれ方だったのが印象的であまりにも切ない。吉田大八監督の『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』的なエッセンスも感じた。
父親がスコップを持ってソープランドに襲撃するシーンが個人的ハイライト。

役者陣の演技もみんな実在感を纏っていて素晴らしく、とくに後半にちょっとだけ登場する「北別府さん」の泥酔演技は見物。ほんとに酔ってる? って思わず思わせるような厄介な暴れっぷりで、場の空気がぶち壊れていく感じが秀逸だった。
良い映画だった
あらゆるバランスが素敵でした、

妹の麻生さんに泣いた

死によって訪れるドラマは
かならず生きている人たち

簡単じゃないし重いし深い
でもこの映画は笑える、
ある意味リアルなのかな?とか考えました。
smsm

smsmの感想・評価

4.5

何のために生きてるんだろうって思うこともあります。でもこの映画を見てると、皆テキトーに生きてるよなぁって、別に自由に生きればいいよなぁって、そんな事を思います。

それと、自殺の理由は大部分は本人の問題であって、周りの人間が必要以上に亡くなった人への言動について、自分を責める必要はないのではないかと思いました。死ぬって事は相当な事ですから、ちょっとやそっとじゃ人は死なないと思うからです。何でも他人のせいにする人は、おそらく自殺はしないでしょう(私のような人間のことです笑)
イブちゃんと霊媒士の言葉「いぬ」が気になった。役者がみんな良い分話がとっちらかっていたのが残念。むしろ妹の視点に絞って良かったのでは。
設定は良かったがテーマが弱い。そんな印象を受けた。
ardant

ardantの感想・評価

-
重く、暗い作品は好きなのだが、
本作品は「なんか、違うな」という気がしてならない。
ジョー

ジョーの感想・評価

4.1
 ひきこもりの長男の自殺。残された両親と妹。そして叔父と叔母。
 父親も母親も妹も、長男がどうであろうと、子供はあくまでも子供。兄はあくまでも兄。
 父親はどうしても男だから、「男なんて放っとけばいい」と突き放すけれど、母親は違う。
 息子の大好物のおたふくソースをかけたオムレツを作り続ける。
「親はねえ、子供を信じるものなのよ」と彼女はつぶやく。

 息子の自殺を気絶して知りえなかった母親に、家族は、叔父の海老の養殖のビジネスを手伝うためにアルゼンチンにいると嘘をつく。手紙のやりとりまでも嘘で固める。その長男宛ての手紙でも、母親は息子をかばう。
「光一は学者肌だから、日本みたいに小さくて息苦しい国よりも、偉大な革命家(チェ・ゲバラ)が生まれた大きな国で、伸び伸び働く力が向いていると思います」

 自分が息子の良さを一番知っていると思っていなきゃ、親なんかやってられないものなあ。
 父親も、息子が自分の保険金の受取人にしていたソープランド嬢を必死に探し、妹は、お兄ちゃんに死んじゃえば、と言ったことをあやまりたい一心で苦悩する。
 ひきこもって結果自殺してしまった彼と、いつまでもつながっていたいという気持ちが、十分伝わってくる。

「未来のために今を耐えるのではなく、未来のために今を楽しく生きるのだ」
 この作中のチェ・ゲバラの言葉を、残された家族に贈りたいという切なる想いにかられた。
ネガティブな言葉が巷に溢れるような世の中になったけれど、流されてはいけない。言霊は間違い無く存在するのだから。
耐えられない苦しみから一時的に解放させてあげる為の嘘って必要だと思う。この世界の全てが真実で構成されていたら、窮屈で逃げ場が無くて息苦しくなる。
嘘は必要
この内容でこれでは尺が長すぎる!
重い内容にときどきギャグを挟むんだけど
それが笑えない。
特にソープランドのシーンはありえなすぎ。
つーかソープランドのシーンこの映画に
必要か?
引きこもりがソープ??
それとお母さんの再生がテーマなのかな
と思ったら霊媒師みたいなのが出てくるし
意味不明。くだらないです。監督!
fonske0114

fonske0114の感想・評価

3.0
ある一家の息子が自殺がする。母親にそれを隠すために周りが嘘を重ねる。
という吉本新喜劇でも見たことあるドタバタ設定のためコメディ要素があるかと思いきやけっこう重い。登場シーンが少ないが加瀬亮はかなり良く、その存在を消したり濃かったりとすごかった。


以下ネタバレ感想を。


配役ははまっており個人的に初めて見た木竜麻生は抑えた演技でかなり良い。また見てみたい。石橋静河を思い出した。

物語はいきなり自殺で始まり、嘘をつく部分が膨らむかと思いきやそうでもない。嘘がバレてからがとんとんすぎてもっとじっくり何か見たかった。ソープランドに行ってたひきこもり、北別府さんの暴走、霊媒師のくだりや結婚式などかなり色々散ってしまった印象。

親族を亡くした人たちの集まりは見所だったが結果本編とのつながりをあまり感じなかった。
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