タカ

泣き虫しょったんの奇跡のタカのレビュー・感想・評価

泣き虫しょったんの奇跡(2018年製作の映画)
3.7
夢への苦悩・挫折と再生・実現
2つのターニングポイントを経験した瀬川晶司六段の半生を描く。

子供時代の将棋との出会い、ライバルとの切磋琢磨。奨励会に入るまでのストーリーは夢に溢れていてキラキラしている。

少し、奨励会について。。
プロ棋士になるためには奨励会という養成機関を突破しなければならない。
奨励会は7級から三段で構成され、四段に昇段すれば晴れてプロ棋士となる。
プロになるための最大の鬼門が三段リーグであり、ここまで残ってきた猛者同士が己の夢のために争う。

瀬川六段の三段リーグでの戦いは他者とだけではなく、自己との戦いでもあった。
年齢制限というプレッシャー、絶対に負けられないという極限状態が彼の心を蝕んでいく。
実話なので結果は分かっているものの観ている側も辛くなる。

一転してどん底からの周囲のサポートによる再生物語は美しい。
"周囲のために"という思いを込めた将棋は輝きを放つ。

いくつになっても夢を追い求める様は素晴らしい
ましてや一度諦めた夢を実現するのはますますドラマチック。

豪華俳優陣の傑出した演技も見どころ。
何かに挫けて勇気をもらいたい方はぜひ!
タカ

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