ゆず

デス・ウィッシュのゆずのレビュー・感想・評価

デス・ウィッシュ(2017年製作の映画)
2.5
銃擁護派が喜びそうな内容。というか銃擁護派のロビー活動なんじゃないか、この映画?鑑賞時、ちょうどアメリカで銃乱射事件が起きてたせいもあり、フィクションだからオーケーとは思えなかった。

優秀な外科医の主人公はそれまで荒事とは無縁の人生を送っていたが、妻子が強盗に襲われ、その復讐のために初めて銃を手にする。撃ち方も知らずに怪我をするような素人が、特訓を重ね、警察に代わって犯人を追い詰めていく姿は単純に面白い。道を踏み外しながらも復讐へと突き進んでいく主人公。犯罪者を狩る謎のヒーローの存在が議論を巻き起こす。自警精神と遵法精神、どちらをとるのか。

だがしかし、そういった銃規制にまつわる話を提示しながらも、結局は銃がすべてを解決する物語なのでタチが悪い。犯罪者にはうんざりだと言いながら、それを銃で排除することに目を瞑るのはフェアじゃない。つまり銃で人殺しをする人間がひとり増えて、銃の需要が高まっただけである。だから銃擁護派が喜ぶ映画だと思う。
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