xyz

台湾より愛をこめてのxyzのレビュー・感想・評価

台湾より愛をこめて(2018年製作の映画)
3.0
最初は、手持ちカメラのブレ感に正直びっくりしました。ちょこちょこと手持ちカメラで撮りロードムービー感を出す演出なのかと思いきや、ほぼ手持ちカメラによる撮影で、逆に斬新でした。台湾に着いてからのユウスケとコウイチの飲みのシーン、ビール缶が1つ倒れて1つ起こされてて、コウイチとユウスケを表してるようで素敵なシーンだなと思いました。メイに再会するシーンでは、まわりの雑音が凄く、会話が最初全然入ってこなかったのですが、それすらもユウスケの良い意味での荒さと言いますか、ブレをみせてるのかなと思い、魅入ってしまいました。全体を通して、会話劇なので、男子二人が中心の会話劇映画ですと最近だとセトウツミが記憶に新しいですが、セトウツミのようなTHE完成された映画!ではなく、映像の拙さでみせているのが単純に面白かったです。
夢を追うのは悩みがつきものです。私もいつも自分の才能のなさと夢の狭間でぐるぐると迷路に迷ってしまいます。がんばれと言うのも、がんばれと言われるのも簡単なことです。みんな自分なんかに何ができるんだろうと思っていながら、他人を応援するんですよね。でも私は、そういうのが必要だと思うんです。簡単な言葉でもありきたりながんばれでも、響いたりします。やるせない思いを片手に抱えながら、私も誰かの夢話に自分を重ねて夢をうつしてもらったり、そんな一瞬に、一人で乾杯したくなる日々です。何が言いたいのかと言いますと、今日やることは今日やる!夢って未来の話にみえるけど、千里の道も一歩から、だよなぁと。私もいつも、なんでこんなに自分は何の才能もないんだろうと悲しくなるのですが、、、「夢を追い続ける才能」というフレーズを聞いて、なんてステキな考え方なんだろうと心に刺さりました。夢を追っている段階の主人公を撮っているからこそ、このブレ感と荒さがうまく作用した映画だと思います。わたしもがんばろうと前向きになれました。大野さんはもちろん、キャストさんがとてもハマり役で良かったです。大野さんと落合さんのコンビバランスがすごく良いと思いました!この映画に出会えて良かったです。
xyz

xyz