いわやん

花筐/HANAGATAMIのいわやんのレビュー・感想・評価

花筐/HANAGATAMI(2017年製作の映画)
4.4
大林宣彦監督。
人生の終焉を迎える監督が撮った作品は、「HOUSE」を思い出させる映像技法で、原点回帰を感じさせ「時をかける少女」「狙われた学園」などの表現も垣間見えます。

ドラマも、戦前から現代までをシュールに描いていて「戦争」への想いが、ただの反戦ではなく、当時の若者の考えも(戦争に行けない=非国民)取り入れ、対比軸を出して悲壮感を増してます。

大林監督の作品を「HOUSE」からリアルタイムで青春期に観ていた世代には、懐かしいようで、切なくて。「HOUSE」の中で、黒猫を絵で表現したカットがあり、この作品では長崎原爆の雲を同じく絵で表現されていて、胸がいっぱいになりました。

惜しむらくは、大林監督は作品内で女優の裸体を入れる人ですが、今回は妥協した感が。

大林監督には、まだまだ作品を発表して頂きたいと思いましたね。
いわやん

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