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花筐/HANAGATAMIのぶぶこのレビュー・感想・評価

花筐/HANAGATAMI(2017年製作の映画)
4.5
3月で一旦閉館する「京都みなみ会館」で、大林宣彦監督の「花筐/HANAGATAMI」を見に行った。約3時間の長編で、現在少し腰の痛みがぶり返しておりますが、傑作とまでは行かなくても、一見の価値のある怪作であるのは間違いないと思います。
知人が絶賛していたし、元々大林監督のファンなので見に行ったわけですが、知人の言うように、強靱な意志に支えられた狂った世界が大展開。最初の20分、非リアリズムの演技と世界に慣れればこっちのもの。長さもそれほど感じなかったです。
最初取っつきづらいけど、「これはこういう世界なんだ」と納得するとその世界にずぶずぶ入り込んでしまう画像、というのは大林とホドロフスキーに共通すると思います。個々の俳優の印象を言うと、吉良役の長塚圭史が良かった。やはり声、お父さんに似ているね、彼。この映画にも出演の常盤貴子が現実の妻なのは許し難いが(笑)。
少し下世話な話をすると、大林監督は結構出演者を「脱がせる」ことでも有名だが、今回も「象徴的」な裸が色々。でも、一番は裸になって裸馬に跨がった満島真之介君と窪塚俊介君だな(笑)。特に満島君はよく脱いでいました(青春の肉体面の象徴的人物だからだが)。あと娼婦役の池端慎之介も良かったな。
映画を彩るヒロインたち(矢作穂香、門脇麦、山崎紘菜)、みんな可愛かったですが、それぞれ印象的かつ象徴的な役割が与えられていたので甲乙つけがたいが、ある意味「傍観者」的な役割を負わされていたあきね役の山崎さんがよかったかな。
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