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花筐/HANAGATAMIのandhyphenのレビュー・感想・評価

花筐/HANAGATAMI(2017年製作の映画)
4.0
すごい色彩。血の赤。ものすごく作りものの映像だとわかるのに、そしてえらく前衛的で物語がするっとは入ってこないのに、没頭した169分。若者たち(えっ?長塚圭史?と思ったのは否定しない)が抗えないものに対して抵抗するさま、生を輝かせ、散らす少女、なんというか何もかもが...強い。
映像の強さに幻惑され、登場人物たちの掴めない様に主人公同様翻弄され(窪塚俊介の翻弄され感ときたら半端ない)、そして否応なくやってくる戦火の色に暗澹とさせられる。
映像はコラージュめいていて、そして色彩の派手な使い方、光、影、エロス。観ていてひたすら幻惑された。大林宣彦監督はよくもまあこんな緻密な映画を作ったなあと感嘆してしまった。そして、彼の戦争というものへの強い姿勢を感じた。喪うもののなんと多いことか。
これだけ映像を強くしても、物語というかキャラクターが負けていなかった。
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