伝えたいことは届かなくて、届かないから叫びたくて、聞こえるのは、悲鳴に似た祈り。
きみを理解したくて耳を澄ましたはずなのに、ふとした笑みも背中の温もりもこぼれてしまった。世界中がきみのものであって欲しい、そんな願いもわたしの戸惑いの速度には間に合わなかった。
空気がずれていって、いつの間にか、教室の温度が低くなったよ。
誰も間違ってはいないのに、誰かを傷つけてしまう、きみのための悲しみは、わたしを軽蔑する視線に変わればいい。わたしを、わたしのまま、固定すればいい。
もう誤解なんてさせたくない。希望と失望が平等に広がる、わたしたちの湿原。消えてしまったきみの苦しみを、せめて花言葉に添えて。