キッチー

カランコエの花のキッチーのレビュー・感想・評価

カランコエの花(2016年製作の映画)
4.0
アップリンク渋谷は初めて、話題作の『カランコエの花』、しかも中川駿監督と石本径代さん(主人公の母親役)の舞台挨拶もあり、見終わった時はいい映画観たな~とちょっと感動しました。子どもたちの演技も自然で、短い時間の中に切ない感情がぎゅっと凝縮されていたようにも感じたし、構成も良かったから。

でも、時間が経って考えてみたら、劇中の大人たちの配慮の無さが気になる映画だったように感じました。そもそも、まだ差別がある時代なのに、教師の義務感からなのか唐突にLGBTの授業をするし...デリケートな問題だからこそ、もっと慎重な対応が必要ですよね。騒ぎになった後は生徒に丸投げの感じも嫌でした。

これから先、もっと自由になって、誰でもカミングアウトでき、恋人を自由に募集できるような時代になれば、こういう映画も笑い話になるんでしょうね。
遠くで見ていれば良くないと解るけど、近くで直面したら、きっと自分の中にも生まれてしまう偏見や差別の問題。考えるにはいい機会だったと思います。

初アップリンク、小さいけど個性的な空間に個性的な映画。ロフトっぽい部屋にかわいい座席、手作り感がありました。こういう劇場もいいですね。今度は吉祥寺にも行ってみたいです。

※少しだけ、コメント(ネタバレ)追加します。
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