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カランコエの花のtetsuのレビュー・感想・評価

カランコエの花(2016年製作の映画)
3.9
続けてLGBTQを題材にした作品ということでレビュー。
今月のイベントに向けて観賞!!

高校のあるクラスで行われた授業
「LGBTについて」
しかし、行われたのが1クラスだったことから、生徒たちの間に不穏な噂が流れ始めて...。

広瀬すずさんや、土屋太鳳さんはいないけれど、長編の様に密度の濃かった40分。
(この例えの意味は本編を観れば分かる。笑)

BGMや劇伴に頼らないこそ際立つ、蝉の鳴き声や自転車を漕ぐ音が印象的で、その演出が少女たちの孤独を引き立たせていました。

同性愛に悩む女子高生と、その周囲の反応を描いているようで、あくまで純粋なラブストーリーとして作られている本作。だからこそエンドロールでの"ある演出"には胸が痛くなります。

また、前述の『ギャルソンヌ...』と同じく、鏡台を前に主人公が髪結いをしてもらうシーンが登場する本作。改めて考えると、このようなシーンは女性の世界ならではともいえるもので、彼女たちを表現するうえで重要な役割を担っていたのかもしれません。

人に対する思いやりや配慮、それがあまりにも行きすぎると、誰かを傷つけてしまうのかもしれない。
これはLGBTQ関連の全般にも繋がるかもしれませんが、本当に大切なのは、本音を話して相手の事をよく知ることなのかもしれません。

そもそも、今回の発端となるのが、保険の先生の未熟な行動というところに何ともいえないやるせなさを感じなくもないですが、LGBTQについて、あまり知らない僕たち=若者世代にこそ観てほしい一作でした。

「カランコエの花」中川駿監督、“カメ止め”がインディーズの道をひらいてくれた
https://eiga.com/l/IIBTH
(ここでは本作が製作されたきっかけについて書かれていました!)

第二回チアシアター開催! 作品は… | 映画チア部
https://moviecheer.themedia.jp/posts/5312584LGBTQ
(見逃してしまった方々に朗報!!1月20日、神戸の元町映画館にて本作が再上映されます!!当日は学生によるLGBTのトークショーも開催!一度、観た方も是非!実は僕もお手伝いしてます。笑)
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