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女の一生のslowのレビュー・感想・評価

女の一生(2016年製作の映画)
3.6
土を耕し、苗を植え、水を与える。愛は注いだ分だけ返ってくる。それが当たり前だと思っていたジャンヌ。彼女は両親の愛情を一身に受け育った箱入り娘。やがて、年頃になった彼女は愛する男性を見つけ、結ばれることとなるのだけれど。

如何にも古典文学映画という印象は、ステファヌ・ブリゼがモーパッサンの原作を忠実に映像化することに成功した、ということなのだろう。
人生はいつも順風満帆とは行かない。かと言って波乱万丈と煽るほどの人生もそう多くはない。人は幸不幸の波風を捉え、浮き沈みを繰り返しながら生きる。彼女の人生は寥々たるものだったのではないか。そんな心配を他所に、彼女は幸せの記憶を引っ張り出しては何度もその過去に満たされていた。実は私たちの人生も、彼女のそれと何ら変わらないのかもしれない。これは私たちの一生だった。