アリスinムビチケ図鑑

スターリンの葬送狂騒曲のアリスinムビチケ図鑑のレビュー・感想・評価

スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)
3.3
なんとも面白そうな予告に釣られて、上映を楽しみに待っていた作品でした😍

残念ながら、予定が合わず行きそびれていたのでU-NEXTで見つけ、早速ポイント鑑賞を♪


ソビエト連邦時代の冷徹な独裁者"スターリン"と、その側近である政治家達。

スターリンに楯突く輩は勿論、邪魔、不要と見なせば即リスト入り。
リストに載ると粛正と言う名で排除され…躊躇なく執行する残忍な処刑の数々。

そんな恐怖政治を行っていたスターリンがある日突然辛辣な手紙を手にし読み始めるなり脳卒中で倒れ重体に…😱

側近達の天下取り、首相の座を巡る姑息で壮大なる椅子取り合戦が始まる訳ですが…。


ぶっちゃけ其々がトップに立ちたいんだろうな😅とは思いましたけど、
『ずる賢い奴』『気弱な奴』『生真面目な奴』『自己顕示欲が強い奴』『用意周到な奴』など、
誰に着くか、誰を持ち上げて自分が優位に立つか…思惑、陰謀、天下取り作戦が激しく交差する汚い政治家達の足の引っ張り合いが、かなりブラックジョークを交えながら描かれていました😬

天下取り合戦の椅子の取り合いなんて、
どこの国でも本人達以外から見れば滑稽に映る訳ですが、
この時は犠牲者を出す規模も大きく、
蹴落とし方があからさまで輪を掛けるくらいに酷かったみたいですね💦


同じ独裁者でもヒトラーは側近達に愛され、慕われていたのに対して、
スターリンは亡くなると、とたんに手の平を返す側近達の様子から、
表面上だけで、
信頼関係と言うより恐怖で服従させていただけなんだな😅とその人となりの悲哀を感じてしまいました💦

どこの世界にも、
人を蹴落としてでものし上がる、
人を踏み台にする事を厭わない冷徹でいやらしい人間はいるけど、
よりにもよって、スターリンの側近達はそんな自己中の集まり😅

スターリン時代の勝利の裏にある撤退した排除に泣いた人々は数知れないと思いますが、
その後の天下取りに巻き込まれて命を落とした人々は前者が比で無いくらい浮かばれなくて可哀想(;ω;)

これが実話ベースだと言うのだから、
ある意味滑稽で悲壮感漂う時代だと思います。


今、プーチン政権で安定した時代を送るロシアですが、
強い指導者"スターリン"人気は未だに高いと言う…。

勝利をもたらした者は美化され、その裏で起きた悲惨な出来事は薄れてしまうのでしょうか。

皮肉である意味それも滑稽なブラックジョークですね🙄