クルードス

スターリンの葬送狂騒曲のクルードスのレビュー・感想・評価

スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)
3.4
スターリンは粛清と称して政敵や気に入らない人物がいれば、容赦なく処刑してきた独裁者。

映画冒頭で恐らくは日常になっていた粛清の場面から始まる。
ほんの些細なミスでもスターリンの粛清リストに載ってしまえば殺されてしまうので、少しでも関わる人や側近達はとにかくビビりまくる。

スターリンが倒れてからのやり取りは本当に滑稽で笑えるが、本人達は責任を取りたくないので、真剣そのもの。
スターリンが目の前で倒れているのに、法に照らし合わせて手順を踏んでなかなか医者を呼ばない。
しかも優秀な医者は粛清されていて、ヤブ医者しか残っていないという皮肉…。

前半は割と笑いながら観られたが、中盤以降はスターリン亡き後の権力争いが中心になるとコメディ度数も下がって、個人的には失速気味な印象だった。

スターリンが生きていた頃の、あの命懸けの罰ゲームのような話をもっと観てみたかったなあ。