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モリーズ・ゲームのlpのレビュー・感想・評価

モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)
3.0
『ソーシャル・ネットワーク』に『マネーボール』の脚本家、アーロン・ソーキンの監督作(もちろん脚本も担当)ということで鑑賞。

悪くはないけど、期待外れな感が残る。
モーグルの選手からポーカークラブの経営者へと転身した主人公の半生を描くのだけど、主人公が過去を回想する構成にした結果、話を通じて言わんとすることがボヤけてしまった印象。ラストも「色々困難に見舞われたけれど、それでも私は生きていく」的な帰着で、2時間オーバーの長尺の果てに辿り着く先としては弱いと感じた。
この内容なら100分程度でまとめて欲しかったなーというのが正直なところ。脚本家出身監督の映画が長尺になりがちなのは、よくあることなので仕方ないですが。

アーロン・ソーキンの演出は、大量の情報を早めのテンポで叩き込む作風は『シン・ゴジラ』みたいだったけど、基本的には正統派。ポーカーゲームの描写は、勝つか負けるかの緊張感が伝わってきて良い。ただ、主人公のモノローグで、必要以上に情報を与えてしまうのは勿体無い。もう少し映像の力で語って欲しかった。特にラストシーンは象徴的な表現で締められると感じてしまっただけに、直前のモノローグは蛇足に感じた。

映画監督:アーロン・ソーキンの評価は、今回は保留。次回作に期待したい。
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