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モリーズ・ゲームのロクのレビュー・感想・評価

モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)
4.0
五輪を期待されたモーグル選手でありながら試合中の事故で選手生命を絶たれながらも心機一転、持って生まれた経営者としての才覚を生かし26歳で映画俳優、ミュージシャン、企業経営者など名だたる人物を顧客に持つ私設ポーカールームのオーナーになり500万ドルもの富を築くがロシアンマフィアと係わってしまったためにFBIに逮捕され全てを失ってしまった実在の女性モリー・ブルームの栄光と挫折の半生をスパルタ教育で彼女にスキーを指導した厳格な父との関係を絡めながら描いた実録ドラマ。トビー・マクガイア、ベン・アフレック、レオナルド・ディカプリオ、マーク・ザッカーバーグなど映画界や財界の有名人ばかりを顧客として抱えていたモリーだけあって本作の監督を務めたアーロン・ソーキンも自身の友人達が彼女のポーカールームに出入りしていたと報道されていたのを知り、初監督作品となる本作の監督を当初は断るつもりだったそうですがモリー自身に会い彼女が顧客だったセレブたちの名前を明かせば大金を得られたのに、それを断ったということに感銘を受けて本作の監督を引き受けたそうです。才能豊かなスポーツ女子からセレブが集う賭場の女主人へと華麗なる変身を遂げ、降りかかる災難や逆境を自らの才覚で切り抜けていくヒロインをジェシカ・チャスティンが魅力的に演じていて特に彼女のスタイルの良さには目を奪われること必至です。また、彼女の厳格な父親を演じたケビン・コスナーと彼女の弁護を引き受けた人権派弁護士のイドリス・エルバも素晴らしく作品に味わい深い魅力を添えてくれています。物語の後半部分がやや込み入った展開になるため少し判りづらかったのと賭けポーカーを題材にしているためポーカーのルールが判っていれば更に楽しめたのかなという部分はありましたが、見応えは十分にある作品で面白かったです。
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