ジェシカチャスティンの役へのハマり具合が絶妙。表向きはオーシャンズシリーズ的なテンポの良いカジノストーリーの要素と最後は頼りになりうる、分かり合えるといった家族愛的な要素が合わさっている感じ。ただその裏に社会の理不尽さや、人の尊厳、司法制度へのバッシング、ねじれた家族愛等、強い社会風刺の要素が描かれている。メッセージラインはラストを飾るチャーチルの言葉に集約されるが、それを様々な角度や要素、リズムを織り交ぜつつ、最後は爽やかに終われる、飲み込みやすい作品に仕立てているのは秀逸。とにかくバランスの良い作品だった。
