まめまめちゃん

殺人者の記憶法のまめまめちゃんのレビュー・感想・評価

殺人者の記憶法(2017年製作の映画)
3.4
韓国のとある田舎町に、動物病院を開業してる男と娘が二人暮らし。この街の警察署長がこの2人の親戚でオ・ダルス←この人が出てくると作品自体のカラーがわからなくなる。

話を戻してこの男は学生時代、DVの父親を窒息死させ竹林に埋める。そのことがキッカケで生きる価値ナシと判断した人間を殺してはその竹林に埋めるように。とあることで17年前以降は殺人をしていなかった。

その男が現在、もの忘れを自覚していた。過去の自分の習慣で生きるようになる時がきたら娘をも殺してしまうかもしれないと恐れるようになる。日々の行動を録音しPCに記録していくが、錯乱は増すばかり。

その田舎町で連続殺人事件が起こる。犯人に自分を重ね合わせる男は、娘をこの男に殺された挙句にこの男のすべての罪を自分に着せられる不安を抱え始めると同時に、自分が今の連続殺人をやっていない自信と記憶が曖昧となり。それに気づいた犯人は…というお話。

この男、普通のアルツハイマー型認知症ではなさそうだが、都合よく利用してエンタメにするとはさすが韓国。

男は確かに仕置人ぽくもあれど、殺してもいい奴なんてのは当然男の勝手な解釈に過ぎず、結局はサイコパス。この男のサイコぶりにも、ビジュアルの不自然さにも共感できなかった。ソル・ギョング、普通にカッコいいですからね。
こんなシリアス映画になぜオ・ダルスが出てるのかの不思議。しかも警察署長にあるまじきボンクラぶり。

新・殺人鬼もどうせサイコパスなんだろうけど、どっちかというとソルギョングの錯乱ぶりよりこちらの背景に尺が欲しかったかも。やはり韓国映画は警察がボンクラ過ぎてサイコパスには都合良すぎ。

ラストのバイオレンスは、応援を呼んだ割には長過ぎて途中で飽きてきたけども、十分本気度が伝わる。キレイな女の子だろうがちゃんと血だらけにするあたり流石韓国ノワール。