はる

殺人者の記憶法のはるのレビュー・感想・評価

殺人者の記憶法(2017年製作の映画)
4.5
現役バリバリの殺人鬼vs認知症の元殺人鬼!!
何となく気になりながらも見逃してたんですが、抜群ですね!最高!
主人公のキムビョンスは過去のとある事件をキッカケに自らの正義のもと殺人を繰り返していたんですが、とある殺人を最後に引退。その後、認知症を患い娘に支えられながら生活を送っているんですよ。すると町では女性を狙った連続殺人事件が発生。その犯人はどうやら警察官のミンテジュ。ビョンスとテジュは自動車事故で偶然接触してしまい、そこから2人の頭脳戦、そして肉体戦が始まります!
ビョンスとテジュは年齢的に体力に大きな差があり、ビョンスは殺人に関して10年以上のブランクがあります。しかもテジュは警察官という立場、さらにアタマもキレる。そして一番ネックなのが認知症。『メメント』のようにある程度時間が経つと記憶が飛んでしまう為、中々テジュを追い詰められないし、逆に窮地に立たされてしまいます。さらにはストーリーが二転三転して行くと、ビョンスの曖昧な記憶を本当に信用して良いのかと観客である自分にもビョンスに対して不信感が生まれてくるんですよね。
ビョンスとテジュの壮絶な殺し合いというフィナーレも用意されておりハラハラドキドキ!ところどころで笑いもあるので、重過ぎず観やすい。そして意外にも父と娘の絆に泣かされる!ラストシーンなんてかなりグッときますよ!
韓国映画特有のエグミが強すぎず弱すぎず、ちゃんと満足感もあるちょうど良いバランスで初めての韓国映画にもぴったりだと思います。主演のソルギョングの恐ろしいまでの演技力に浸れる至福のひとときでした。記憶を信じるな!!
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