ゆず

劇場版Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よのゆずのレビュー・感想・評価

3.3
アメコミ映画のマッドサイエンティストだってヒーローと肉弾戦を繰り広げるのだから、南部博士が闘ったっていいのだ。日本の学者もどんどん鉄拳で議論すべきだ。(ちょっとアイアンマンぽかった)

先にTVアニメ版の感想をちょっと書いとこう。
タツノコプロ55周年記念作品としてフル3DCGで制作。同プロダクションが70年代に手がけたヒーローたち(ガッチャマン、ポリマー、テッカマン、キャシャーン)が時空を超えて集い、数多の世界の存亡に関わる少女を守り闘うというクロスオーバー作品。
フル3DCGになったことで、ヒーロースーツは細部までかっこよさが追求されソリッドな印象。
変身前のキャラクター原案は漫画家・大暮維人。セクシーな四人のヒーロー男子と、オリジナルヒロイン・笑(えみ)のナイスバディに、豪華声優陣の演技が加わってとても良かった。
見た目はヤリ手30代モテ男なのに、中身はウブで熱血漢で女子高生からウザがられる大鷲の健などギャップも面白い。
ストーリーはエミとその父親(にして黒幕)のすれちがう親子愛に終始するのでそこまで面白くはないのだが、むしろ一話完結で日常をもっと見たいと思える感じだった。

さて、そんなTVアニメ版の続編となる劇場版。タイトルでなんとなく予想していたことがそのまま起こり、予告編でもしかしたらと心配していたことが的中する映画だった。
ガッチャマンがメインの話で、友がさらばする。南部博士とコンドルのジョーは出るけど、他の科学忍者隊メンバーは残念ながら…。(ああ…っ、男臭え!)
ガッチャマン…というか健とジョーの話にエミやポリマーたち異世界の仲間が全力で首突っ込んで行く話だった。
イマイチ乗り切れないのはTVアニメ版で無数の世界の存在を描いてしまったからかもしれない。たった一つの世界を危機から救わなきゃという切迫感が鑑賞する私の側に欠けてしまってたんだと思う。
だって今回「劇場版ITF/ガッチャマン さらば友よ」が作られたのなら、
多分次作は「劇場版ITF/ポリマー さらば友よ」だろうし、
そのうち「劇場版ITF/テッカマン さらばペガスよ」とか、
「劇場版ITF/キャシャーン さらばフレンダーよ」とかも作られるんだろうなーとか、
なんとなく不毛な気持ちになってしまう。(いや、なんか全部見たい気がしてきたな…)

まあTVアニメで良いと感じた部分(グラフィックや声優)は引き続き劇場版でも良かった。
暑苦しくてウザいけど、真っ直ぐな健さんがなんだかんだ私は好きだし。
せっかくイイオトコが四人も揃ってるんだから、頑張って女性層を取り込んでほしいシリーズ。



2/27 劇場版 Infini-T Force ガッチャマン さらば友よ @MOVIX仙台
ゆず

ゆず