星降る夜にあの場所で

巴里の空の下セーヌは流れるの星降る夜にあの場所でのレビュー・感想・評価

4.2
星降る夜に押し入れ探検隊41

単なるハッピーエンドでは終わらないデュヴィヴィエ流のパリを舞台にしたビターな群像劇。
本作の肝である洒落たナレーションをフランソワ・ペリエが担当しています。
パリという街を擬人化して物語を進行させながら、デュヴィヴィエ自身がパリに抱く思いを笑いを交えつつ切実に綴っています。
群像劇で大切な主要な登場人物の絡め方も上手い!
要所要所で差し込んでくる、ノワール的な演出がストーリーにメリハリもつけています。
最も驚かされたのは35年近く前に公開されているのにも関わらず、「海と毒薬(1986)」で使用された心臓がおもちゃのように見えてしまうリアルに脈打つむき出しの心臓が出てきます。
まさかの本物???じゃないよね…
デュヴィヴィエ作品の中でもお気に入りの1本♪