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バッド・ジーニアス 危険な天才たちのKanaiSatoruのレビュー・感想・評価

4.6

記念すべき100レビュー目です

バッド・ジーニアス 危険な天才たちを観ました。

概要は、中国で実際に起こったカンニング事件をモチーフに製作されたタイ映画、クライムエンタテインメントと紹介されていますが、題名からストーリーが分かりにくいですね💦

でもこの映画はめちゃくちゃ面白いです!
日本の映画でこのストーリーを作ったら全く違うつまらないものになったでしょう、脚本と監督を兼ねているバズさんがすばらしいと思います👍

バズ監督はインタビューで、善悪の答えは用意しないし、カンニングが完全な悪とは言えないと答えています。
カンニングをした結果どういう結末を迎えるか、それは映画できちんと描いていますが、道徳を伝える教育映画にはなっていない。
それは監督さんの意図でしょうかね。

あとカンニングをハイテクにしないとも答えていて、これも素晴らしい選択だったと思います。
トムクルーズばりにミッションをクリアするのではなく、アナログさのおかげで、観る側が映画の中の出来事を身近に感じられるんですねぇ。

この映画の最も素晴らしい点は、題材がカンニングと言うマニアックなテーマを扱っているのに、それがスリリングに手に汗握るエンターテイメントに仕上がっている点です!

よく考えればカンニングと言うのは、する側と見つける側と言う構図になるので、うまく描けば1つの戦いのストーリーになるわけで、それをよく分かって作っている。

主人公は貧乏な天才少女で成績はすこぶる優秀ですが、いかんせんお金がないので生活が苦しい。
やむなくカンニングに手を貸すという入り口のきっかけが、すんなり納得できるだけでなく、そこから快感を覚えたかのようにカンニングにはまっていく、、、
自分のアイデアを試してみたくなるんですね。
天才は自分の能力を活かせる場なら善悪を判断基準にしないのだ、とでもいう感じ😆

彼女は天才であるが故に見つからないアイデアを天才的に閃きます。
後半は、その閃いたアイデアで史上最大の作戦を決行することに!

果たして彼女とその仲間たちは、見事、勝利を収めることができるのか?

備忘録
最後あんだけ抵抗していた正義感の強い男の子バンクが、人が変わったようにカンニングに前のめりになる姿がとても印象的。

あとお父さんの存在。
お父さんの愛が泣かせます

個人的には95点の映画です🎬
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