まりぃくりすてぃ

バッド・ジーニアス 危険な天才たちのまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

4.6
カンニングそのものとがっぷり四つに組んでの大相撲!! 万引き場面をろくすっぽ描かなかった『万引き家族』に予想どおり圧勝する映画内容!! 私から脚本賞&監督賞&主演女優賞(リン役)&助演男優賞(バンク役)&キャイキャイ女子力賞(グレース役)を贈ります! コーォサデーンクワームインディーカー(おめでとうさま)!

私もね、小学生の頃はわずか一時期だけども毎週の漢字テストでカンニングしたことあるよ。大学一年の時は友達に拝み倒されてドイツ語のテストで一回だけカンニングさせてあげた(お礼はコーヒーランチ一回だった。もっと取っときゃよかった 怒)。
カンニングはそりゃ悪いに決まってる。「大人だって賄賂受け渡してんじゃん」はヘリクツよ、リン。
でもね、単なるエンタメ映画じゃなく心の機微を終始全身で表現してのけた長身のリン役ちゃん(頭小さいっ)とバンク役くん(サッカーの長谷部みたいに爽やかっ)、本当にコップクンカー(ありがとさん)! やっぱり応援しちゃった、てか、執行猶予つけてあげたくなったよ、あなたがたが演じた頑張り屋二人には。(そう言や、キモくなかった頃の本田圭佑みたいな先生役もいた。)
ゴミ捨て場シーンはシュールな壮観さ。
そして恋や父娘のウルルッなシーンも複数回。
でもちょっと、派手っ子グレース役とお金持ちパット役があまりにも大味な演技で、台本上もその二人は結局モブでしかなかった。実刑判決をくれてやりたいその主犯格二人にも私たちが感情移入できるよう、育ちの問題や善良さを丁寧に拾って印象づけてほしかったな。。。

半年ほど前にアテネフランセで“タイ初のカラー長篇映画”として紹介された『サンティーとウイナー』(1957年作)をたまたま観た私、あのアドケナイような拙さからこれほどの洗練一級品へと60年かけて登りつめたことを、とにかく心から寿ぎたい!!!
でも、帰りの新宿駅頭や電車内がなぜかゲロ臭かったんですけど。。。(←最優秀ゲロ映画賞もadd♡ 「吐くしかないっ」という名セリフも途中にあった気がする 吐)