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ザ・シークレットマンのdarumazaka46のレビュー・感想・評価

ザ・シークレットマン(2017年製作の映画)
3.5

みんな大好き「リーアム・ニーソン」。

私にとりましては「リーアム・ニーソン」と、「クリント・イーストウッド」の存在があったから、映画が好きになったと言っても過言ではありません。

今年で67歳を迎えるリーアム。

前作になる「トレイン・ミッション」で、「アクションはもうツラそう」と思ったので、やはりと言いますか、アクション無しのヒューマンもの「ザ・シークレットマン」。

この作品は地元で興行がなかったんですよね...。

簡単に申し上げますと、いわゆる「ウォーターゲート事件」で、ニクソン大統領が失脚に追い込まれるまでの過程と、#リーアムニーソン 演じる、FBI副長官マーク・フェルトにスポットを当てた作品。

んー、まぁ率直な感想は地味です。

「ウォーターゲート事件」についての知識がないと、置いてけぼりを食らいます。

また、特に抑揚もなく、淡々とストーリーが展開する上に、政治的用語、隠語が羅列された台詞に、「どういう意味だ?」という拍車がかかって、退屈する可能性もあります。

実話を基に製作されているので、致し方ない面はあると思うのですが、もう少しエンターテイメントの要素で脚色してもよかったのでは?という印象でした。

ニクソン大統領は、なんと言いますか、政治的不正を司法やCIA、FBIに圧力をかけて、揉み消しを図ろうとしたのですが、当時正体不明の「ディープ・スロート」と呼ばれる何者かが、新聞社を使いリークし、史上最大の内部告発によって辞任に至ったと。

これも厳密に言うと内部告発ではないのですが、そのテイで考えた方が分かりやすいと思います。

構図としては独立機関であるFBIに、大統領が介入してくる、圧力をかけてくる、その工作行為 vs マーク・フェルト副長官を筆頭とする、FBIの対決です。

「ウォーターゲート事件」で、ニクソンが失脚したのは、周知の事実ですので、どのような策略でやり込めたのか、FBIが切るカードに対して、ホワイトハウス側がどう対抗してくるのか。

大統領が窮地に追いやられていく様を、諸所描いてくれれば、もう少しヒリヒリとしたサスペンスに仕上がったと思うのですが、大統領側は時々側近が電話越しに、遠回しな物言いで連絡してくるだけなので、ちょっと物足りなさというか消化不良にはなりました。

マーク・フェルトの妻#ダイアンレイン 演じる、オードリー・フェルトに、「次こそ夫がFBI長官」といった野望や、忍耐の限界を演じさせたり、実の娘が失踪したりと言った要素を盛り込んで、なんとか劇場を大きくしようとしていますが、ほぼ空振りに終わった感があります。

家族の件はなくても成立するレベルでした。

リーアムも減量したのか、かなり痩せていたように見えました。

セリーヌ・ディオンほどではありませんが...。

そして今回グレイヘアだったので、更に年老いて見えました。

まぁ、それでもイケオジリーアム信者にしてみれば、高身長にブラックスーツと、じゅうぶん堪能させてもらいました。

学校では教えてくれない史実を知る、と言う意味ではオススメできる作品ですが、「96時間」や「グレイ」をお求めの方には、オススメできかねます。

エンディングの補足テロップで、「あらま」と思わせられます。

似たような題材ですと、「ペンタゴン・ペーパーズ」の方が、楽しめるかもしれませんが、私はそれなりに好きな作品でした。

「大統領の陰謀」と併せて、ご覧になっていただきたい作品です。
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