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わたしは、幸福(フェリシテ)のKUBOのレビュー・感想・評価

3.0
冒頭から、アフリカン・ビートに乗せて大地から響いてくるような太く力強い歌声が聴こえてくる。シンガーのドキュメンタリーかと思いような質感の映像だ。

クラブで歌を歌うことで生計を立てながら、女手一つで息子を育てているフェリシテ。そんなフェリシテを次から次へと災難が襲う。息子が交通事故で病院へ運ばれる。保険制度なんてないアフリカでは入院にも手術にも大金がかかる。そんな折、なけなしの給料まで騙し取られてしまう。そんな絶望の淵から、フェリシテ(幸福)という名の女が行き着く先は…?

ともかく主演のヴェロ・チェンダ・ベヤの存在感がこの作品の全てと言ってもいい。そのアフリカの大地のような歌声も、豊満すぎる肉体も、溢れんばかりの生命力だ。

ベルリン国際の銀熊賞受賞作。内容に比して129分というランニングタイムはいささか長く感じた。
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