ショウコ

ジェラルドのゲームのショウコのレビュー・感想・評価

ジェラルドのゲーム(2017年製作の映画)
4.1
お風呂とかトイレに居る時に地震が起きて、発見時の自分の姿を想像して心細くなった経験は誰でもあるハズ。そんなどうしようも無さを思い出す映画。非常によく出来た話で、視聴後そのまま図書館で原作を借りてきてしまいました📖

拘束プレイ中にダンナが死んでしまい自由を奪われたまま野犬が別荘に侵入してくるとか、危機は訪れるタイミングを考えて欲しい…🚨
ジェラルド氏フリーズまで15分。それまでに、伏線ですよとばかりに薬を飲むダンナ。閉めろよ馬鹿!なドア。これ見よがしなコップ…などなど必要な情報は画面で全て示してくれて分かりやすい。事が起こってからは、観る者の脳幹に杭でも打ち込まれる様にヒドい展開がガンガン押し寄せる。
はぁ〜グロい!そしてハエぶんぶんよしよし👍

でも物語は三回ぐらい方向を変え、もっと深い所にある「傷を負い抑圧されてきた女の再生」に着地する。
手錠はそのまま自分を縛る過去のトラウマを指しており、何十年間もの黙秘は皆既日食の薄暗い陰に表されます

タイトルは「2人のゲーム(特殊プレイ)ではなく、奥さんの意思を無視したジェラルド1人だけのゲーム」って意味






ちなみに原作は映画の2倍ぐらいデリケートで面白くてキモいです。謎の男(俳優さん調べたらほぼそのまんま)の再現率の高さがよく分かりました。特有の倒置表現と脱線と心の声がごちゃ混ぜでとんでもなく読み辛く、まるっと一週間かかりました…
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